2016年3月26日土曜日

安心価格



シダ植物の実生です。

2度目の挑戦です。

実生の定義は知りませんが、胞子をばら蒔きます。

ニュージーランドからやってきたシルバーファーンこと Cyathea dealbata というシダ植物にございます。

木性のシダ植物です。

好きです!木性のシダ植物!と叫びたいほどに好きです。

シダ植物の発芽は密封できる容器に用土と水を入れ、その上に胞子を蒔いて温かい半日陰の場所に置いておくとのことです。

密封。水分。温かい。

もうモニターにまでカビが生えそうな字面です。

故に蒸したり、電子レンジにかけた無菌の用土に煮沸して冷ました水を加えるとのことです。

以前パキポディウムと見せかけて鉢いっぱいのふわふわのカビの盆栽を作り上げた私です。

よーし!おじさんがんばっちゃうぞー!

と、しまむらで買ったイチヨンナナのパーカーを腕まくりしつつ土を蒸したり煮沸だ冷ますだはまあまあ面倒なので現代科学の力に全力で甘えさせてね☆と殺菌剤ベンレートを霧吹きまくっていざ実生の開始でございます

ってけっこう本気で今気づいたのですがベンレートってカビの何をやっつけるんですか?カビって胞子ですよね?胞子?胞子をやっつけるんですか?シダの胞子は大丈夫ですか?

すこし勉強しよう。
わがセンター屈指のサイズを誇る Cyathea lepifera ことヒカゲヘゴにございます。
かわいいよ。かわいいよ。許されることなら沖縄に刈り取りに行きたいほどに。

Dicksonia antarctica
好きです!木性のシダ植物!言いはります!この幼い株でも木性だと!

水分を含ませたピートモスとバーミキュライト 1:1 にございます。
さすがにカビで全滅はイヤなので4ケースに分けます。

全部発芽したら私はもう

さささ、ばらまきましたよー
おじさんがんばっちゃうぞーって見えないですよね

拙者接写

2016年3月17日木曜日

老眼


神は細部に宿るとはよく言ったものです。

一神教圏にこの言葉があるかどうかは知りませんが八百万の神様が護ってくださる日本ならではの感覚のような気もします。

この時期本当に怖いのです。

見た目100パー枯れている彼らが春になったら本当に芽吹くのか

だって枯れているんですもの。

ベテランの園芸家様におきましては冬至を越えたら春とのことです

日照時間が長くなるから。

「よっしゃよっしゃ」とドーンとかまえておしるこでもすすっておられることでしょう。

しかし私のような素人は親指の爪をカリカリかじりながら芽吹くのか芽吹かないのか来る日も来る日も悩んでおるのです。

毎日胸の前で十字を切って「頼むー頼むー」と膝まづいては神に願うわけです。

八百万の神様のうちどれほどが十字を切られたいかどうかは知りませんが今年も願いが通じたようです。

ありがとうございます。ありがとうございます。


Kedrostis africana
二月上旬には目覚めておられました。ありがとうございます。ありがとうございます。
Corallocarpus grevei
彼もまたお早いお目覚めにございましたがここからびくともしません。
ありがとうございます。ありがとうございます。
Momordica rostrata
中央部に細部を感じます。ありがとうございます。ありがとうございます。
Adenia glauca
上方。
葉の落ちた後のところに細部。
ありがとうございます。ありがとうございます。
ナゾ
先っちょです。
ありがとうございます。ありがとうございます。
Dioscorea rupicola
本日気づきました。
画像ではもはやどこまでが本体か石なのかも分かりませんし彼は夏型か冬型かも分かりませんありがとうございます。ありがとうございます。
Pachypodium geayi
細部ー細部ーと舐めまわすように見ましたが、ただのトゲトゲしたモノでした。
彼も目覚めるといいな、と思います。
ありがとうございます。ありがとうございます。

2016年3月6日日曜日

ドンブリ



すべてはここから始まりました。



同級生がやれサッカーだ野球だと女子からまっ黄色の声援を全身で浴びている青年時代。

私はスケートボードなどを嗜んでおりました。

勉強にスポーツに。友人が皆今以上、これ以上と前に向かって進むところにおいて私は横に向かって進んでいたわけでございます。

かように元来マイノリティーを良しとする性格故ウェルウィッチア・ミラビリスを知った時は一撃で欲しいと思ったわけでございます。

一科一族一種。

なんという甘美な響き。

「ほ、欲しい。」

しかし植物を育てる知識など1㎜もございませんでした。

当時は名前も知りませんでしたが今思えばクワズイモと幸福の木が部屋に飾られており、冬になり元気がなくなるとこれでもかと水をやっておりました。

これまた一撃で枯れました。

植物など水さえやっておけば育つ。

金がなくなれば生活保護をもらえばいいくらいの浅はかな考えでございます。

ワタシ→ワタシ。

私ももう中年。

こんなに大きくなりました。

しかしウェルウィッチア・ミラビリスを買おうにもホームセンターはおろか近所の花屋にも売っておりませんでした。

なんなら花屋のおばちゃんに怪訝な顔さえされました。

検索してぎりぎりヒットするも私の月給かと思うほどのお値段。

ほんならタネ蒔かんかい!ということでタネを蒔き現在に至ります。

雪が降りしきるある冬の出来事です。

これまた一撃で、というか発芽などするはずもございません。

知識がないということはそういうことでございます。


アフリカの西海岸。

ナミブ砂漠なる所に自生する植物です。

現地では一千年、二千年生きている株もあるそうです。

しかもその間2枚の葉だけを伸ばし続け、先の方には栄養がいかずボロ雑巾のようになるそうです。

しかもしかも砂漠の生き物なのに常に水浸しで育てなければならない。

飯が3杯は食べられそうな生き様ですね。



ということでそれ以来いろいろな植物のタネをばらまいております


稲作感覚で日本中がウェルウィッチア畑になればいいのに。
と、純粋に思えるほどに愛くるしゅうございます。

実生2年半にしてこのサイズ。
発芽直後に植え替えまくったからだヨ!!
もはや家宝。
知人からの頂き物にございます。
某店で同じくらいのサイズのモノが売られておりました。
値札を1万回くらい2度見したヨ!!

Welwitschia mirabillis
現地の株。結構本気で2000歳まで生きたいと思います。