2016年7月21日木曜日

許さない。禿げようと思った瞬間の遺伝子を。


瞬間ってなんでしょう。

若かりし時のことです。風邪をひいた瞬間や目が悪くなった瞬間や身長が伸びた瞬間が分かると知人が言っておりました。

20年たった今でも深く印象に残っています。

え。なんかそんな刹那というかたぶん人々にとって曖昧な瞬間がわかるの!かっこいい。

瞬間っていいものだな。と思った記憶があります。


小生、植物の進化論などあまり勉強しておらず、二酸化炭素を酸素に変えてくれるヨ。くらいの浅い知識しかありません。

そのあっさい知識で考えてみても、昔、微生物みたいな奴が「あ、ボク植物になろう」と思った瞬間があったことは想像できます。

そして植物になり花を咲かせるわけです。

花粉を虫などに運んでもらって子孫を残すために花を咲かせるのです。

「ボクはきれいな目立つ花を咲かせて虫を呼ぶことにする!」「ワタシはあまーい蜜をだして虫さんにきてもらうワ!!」「それイイネ!じゃあボクも甘い蜜をだすことにするよ!もっともっと甘い蜜をネ!虫さんたくさん来てくれるだろうなー!!」「もー!マネしないでよ~!じゃあワタシはもっともっともっとあまーい蜜をもっともっともっともっとたーくさん出すんだから~!!だから虫さんきてきてぇ~」

今日より明日!明日より3ヶ月後!と進化していくわけです。

資本主義の様相です。

しかし現代資本主義にもニッチというものがあります。

ニッチとは本来、生物学的地位のことですが現代資本主義ではニッチのことを人はこう呼びます。

【すき間産業】と。

植物の中でもニッチが現れた瞬間があるんだと思います。

「もうオレもっと甘い蜜とかそんなんいいっすわ。虫どっちでもいいからめっちゃくっっさい臭いでハエでも呼ぶっすわー」と。

ガガイモ科が誕生した瞬間です。


くさい臭いでハエを花粉媒介者に選んだのがガガイモ科が最初かどうかは知りませんし、想像だけで書きましたが、私の知識の中でくさい花といえばスマトラオオコンニャクかラフレシアかガガイモ。

決して競争をあきらめて脱落したわけではなく考えて考えて考え抜いた結果、腐った肉の臭いでハエを呼ぼうと思った瞬間の植物。かっこいいですね。


Pseudolithos migiurtinus
今をときめくスマホで撮影しておりますがそのカメラの性能を1パーも発揮していないですね。
どこもかしこもぼやけている。
私など2画素くらいのデジカメで十分かな、と。
Matelea cyclophylla
つぼみが見えまして、角度を変えると、、、
きゃー!かっこいい!なにこの色と形ー!しかも毛までー!ステキすぎて昇天しちゃうー!ビクンビクン
スタペリア属のもにょもにょ。訳あって毎日台車ごと動かしているので根元ぐらっぐらですね。
Fockea edulis実生二年か三年くらいの彼。
画像検索したらでっかいかっこいいのがいっぱいあって、毎日毎日根っこのつぶつぶをなでなでしてるのが少し恥ずかしくなったよ。

じつはガガイモの花を咲かせたのって人生で初めてだったんです。

1枚目、2枚目のプセウドリトスもマテレアも思ってたより、なんならマテレアはほぼ無臭なほど臭くありませんでした。すこし、かなしい。